リノベーションなどで石膏ボードを使う場合に、湿度の高い場所では使えないということを聞いたことがあるのではないでしょうか。
今回の記事ではなぜ湿気のある所では石膏ボードが使えないのかの理由と、ではどうしたら使えるのかを説明していきます。
コストパフォーマンスの良い素材である石膏ボードを使うために、きちんと基礎知識として押さえておきましょう。
石膏ボードはすぐカビる?湿気と石膏ボードの関係
自宅のリノベーションをしてみたいと思った際には、できるだけ価格を抑えて使いやすい素材を使いたいと思うものです。
そういった場合にすぐに思いつくのが石膏ボードでしょう。
しかし、石膏ボードは使いようによっては、すぐにカビが生えてしまったり、使いづらかったりしてしまいます。
カビが生えてしまえば生活環境もよくありませんし、また家全体の安全性を損なってしまう場合もあります。
こうした危険を避けるためには、適切に石膏ボードを使う必要があるでしょう。
どんな場所でカビが生えやすい?
建築用材である石膏ボードにカビが生えることなどないと思っている方もいるかもしれません。
しかし実際のところ、石膏ボードは気を付けないとすぐにカビが生えてしまったり劣化してしまうものです。
特に風呂場や洗面所、台所などの湿気の多い場所は気を付けなければなりません。
そもそもの材質として、石膏ボードには紙が使われています。
紙を石膏で固めて板状にすることで使いやすい素材となっている一方、湿気に弱い側面があります。
そのため、水回り、あるいは外周などで使うのは避けた方がよいでしょう。
水を吸うと弱くなる?
先に述べたように、石膏ボードは材質に紙を使っているために水には弱い素材です。
水に濡れてしまうと、以下のような心配があります。
強度の低下
水に濡れてしまった場合には、一時的ではあれ強度が低下してしまいます。この状態では建築用材として使うことは難しいでしょう。
カビの発生
先述した通りではありますが、カビが発生してしまうことで家のハウスダストの発生など、違った健康被害を引き起こす原因にもなりかねません。
湿気の多い場所で石膏ボードを使いたいときには
今まで述べてきたように、石膏ボードは湿気や水気に弱いため、取り扱いには注意する必要があります。
しかしそれでも、水回りや湿気の多い場所で使いたいという場合があるかもしれません。
こうした場合には送風機を回すなどの対処を行うのがよいでしょう。
設置の際に湿気の多いままで作業してしまうと、内部に湿気が入り込んでしまい、カビや結露の原因になります。それを避けるために送風機で常に新鮮な風を送り込むと、湿気を避けられます。
また他にも使用する方法はありますので、以下で見ていきましょう。
耐水ボードでらくらく対策!
石膏ボードは基本的には水に弱いものです。
しかし、建築用材として用いるうえでは、それにも対策がなされています。
石膏ボードのなかにも、耐水対策がされている防水ボードがあります。
名称としては、シージングボードと呼ばれる場合もあります。
防水ボードは湿気の多い台所などの水回りに用いることができるほか、仕上げ素材として壁に用いられる場合があります。
普段は避けがちなトイレへの使用も、この防水ボードであれば可能です。
結露の対策をする
石膏ボードを使う際に注意しないといけないのは、水回りの湿度の高さだけではありません。
日本は基本的に湿度が高いため、どんな場所でもある程度の対策が求められます。
加えて雨の多い地域でもあるので、外からの雨漏り、急な豪雨での雨の被害なども気を付けたほうがよいでしょう。
そのなかでも、特に注意すべきは結露です。
外部と内部の温度差で結露はすぐに発生してしまいますが、これが石膏ボードにとって非常に厄介です。
内部結露で台無しに!?
防水ボードを使った場合に気を付けないといけないのが、内部に水分が入り込んでしまうことです。
内部、といっても石膏ボード自体の内側ではなく、石膏ボードを設置した壁との間です。
断熱材として石膏ボードを用いるときにも注意しておかなければならないのが、こうした場合に内部結露してしまい、壁ごとダメになってしまうことです。
石膏ボードは使いやすく、コストパフォーマンスにも優れていますが、こうした内部結露などでダメになる場合もありますので注意しましょう。
石膏ボードが使えない!?代わりに使える素材とは
石膏ボードは安価であり、またどこでも使いやすい素材です。
しかしながらここまで述べてきたように、水には弱く、使える場所については考えないといけません。
防水ボードを使うという方法もありますが、それでも使いづらい場合にはどういった素材が代わりに使えるのでしょうか。
ここでは石膏ボードの代替とできる素材についてご紹介します。
ケイカル板を使って施工する
石膏ボードはどこにでも使いやすい素材とはいえ、プールサイドなどあまりに湿度の高すぎる場所では不向きです。
こうした場合にはどういった素材を代わりに使うのがよいでしょうか。
こうした場合の対策として、ケイカル板を用いるのも一つの方法です。
ケイカル版は、石膏ボードと同じく耐火性にすぐれた素材で、こちらも建築素材としては使いやすいものです。
水濡れに強いという特徴があるので、石膏ボードが使えない場合にはこちらを検討してみてもいいかもしれません。
まとめ
石膏ボードは使いやすい一方、使える場所が限られたり湿気に弱いなどの性質があります。
ただ、どんな場所にも使いやすい耐火性能と設置しやすさ、そしてコストパフォーマンスについては代えがたいものがあります。
どんな素材にも言えることではありますが、その素材の特徴を活かしてあるべきところに設置することが重要です。
湿気の少ない場所に置くなど、対策をしておきましょう。
今回の記事を参考にして、石膏ボードをうまく活用してみてください。